心臓リハビリ
テーション

運動療法を中心とした、包括的なプログラムで心不全患者さんのQOLの改善、さらには再入院の予防などの効果を期待できます。
ADLやQOLの低下をきたす息切れ等の心不全症状がみられるのは、心臓の収縮力低下が直接の原因ではなく、骨格筋の筋力や筋肉量低下の結果、運動によって生じる疲労物質が筋肉内に蓄積しやすくなり、それを神経が感知するためといわれています。

運動能力(最高酸素摂取量)≠心臓の強さ(収縮力)
運動能力(最高酸素摂取量)=骨格筋の筋力や筋肉量

また、骨格筋の筋力や筋肉量が低下する原因には、血流量や栄養の低下、全身の慢性的な炎症等が関係しますが、それに加えて過剰な安静も挙げられます。
心不全の増悪予防や症状改善のためには、継続的に運動療法を行うことが大切です。運動は強すぎても弱すぎても良好な効果はみられないため、慢性心不全の場合の運動療法は、医師の運動処方に基づいた歩行(早足歩き)、自転車こぎ、体操、軽い筋肉トレーニング等が推奨されています。

  • 心臓リハビリテーションの効果

    • ・ 運動能力・体力の向上により、日常生活で症状が出にくくなる
    • ・ 筋肉量が増えて楽に動けるようになり、心臓への負担が減る
    • ・ 心臓の機能が良くなる
    • ・ 動脈硬化の進行が抑制され、既に形成されているプラークが縮小する
    • ・ 血管が広がりやすくなり、体内の血液循環が改善する
    • ・ 血管が広がることにより、高血圧が改善する
    • ・ インスリンの効果が出やすくなり、糖尿病が改善する
    • ・ 自律神経が安定して不整脈の予防になる
    • ・ 仕事や家庭生活、社会生活の満足度が高くなる
    • ・ 仕事や家庭生活、社会生活の満足度が高くなる

    なお、疾病管理プログラムとしての心臓リハビリテーションには、運動療法のみならず患者さんやそのご家族の教育、生活習慣の改善、服薬指導など包括的なアプローチが含まれます。

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